INTERVIEW

事業部長

ソリューション事業部

橋本 響子

KYOKO HASHIMOTO

京都大学を卒業後、2011年に新卒で楽天株式会社に入社。ECモール事業のコンサルタントとして店舗様の売上向上に貢献。その後アロマメーカーにEC事業担当として入社し、EC事業のマネージャーを経て執行役員に就任。出産、育児をきっかけに、「子育てに関わる人に役立つ仕事をしたい」と考えるようになり2019年千株式会社にジョイン。ソリューション事業部の事業部長としてマーケティング事業を展開しています。

はいチーズ!の事業基盤を活用した広告事業の立ち上げ

入社当時のミッションは経営企画室の一員として、はいチーズ!顧客単価をアップすることでした。入社して1年が経つ頃に始まったコロナショックをきっかけに「写真以外の売上をつくる」が緊急度の高いミッションとなり、全員野球体制で新規事業を立ち上げることに。かけられる予算にも限りがあったため、自社が保有しているアセットをフル活用する事業を考えていたのですが、そのひとつがはいチーズ!の会員基盤を活用した広告事業でした。

立ち上げ当初は「はいチーズ!の会員基盤がある。未就学児にアプローチできますよ」の一本槍で企業向けにアプローチを開始しました。アプローチをしていた企業のマーケ担当の方に、偶然はいチーズ!のユーザーがいて、その方から「園で配布しているチラシ裏を使ってなにかできないですか?」とご相談をいただきました。実現できるかわからなかったのですが「やります!できます!」と前向きにお答えし、なんとか形にして、という流れでいろいろな広告商品ができてきました。

広告事業はクライアント・ユーザーともに価値を感じてくれないと良いマッチングになりません。そういった意味で、はいチーズ!のサービスを通じた広告は、ある意味で精査されたクオリティの高い情報提供ができているのではないかと思っています。

園を介在しているからこそ、例えば子どもに無関係の情報提供はできないですよね。はいチーズ!が培ってきた安心・安全のブランドがあるからこそ、それを軸にして企業精査をおこない、結果として、ユーザーにとっても安心かつ優良な情報提供となり、価値を感じて頂けているのだと思います。

クライアント、ユーザーの双方のニーズに確信がもてるようになってきた。だからこそ、いまは事業規模の拡大にこだわりたい。

最近、規模の拡大にこだわるようになってきました。
例えば、ソリューション事業部のメイン商材である「はいチーズ!撮影会」ですが、この事業でもっとも親和性の高い業界である保険業界については、現在新規営業をかけていないんです。未就学児がいるご家族との対面での商談機会は、クライアントにとっては希少性がありニーズが高い。またライフプランの見直しをしなければ、と考えているご家庭は多いものの、保険会社の看板をぶら下げていくと、どこか身構えてしまいがち。でも「はいチーズ!撮影会」のついでであれば足を運んでくれる。

事業運営をするなかでクライアント・ユーザー双方の満足度が高いことが分かってきて、誰に対しても胸をはれる事業だからこそ、もっと規模を大きくしたいと思うようになりました。次のステップでは、お客さんがお客さんを呼んでくれるような構造にしていきたいですね。

事業フェーズに合わせて手段はどんどん変えていきたい。
柔軟な組織設計もそのひとつと捉えています。

現組織には、がむしゃらで愚直な人が多いですね。
「それって本当にクライアントのためになる?ユーザーのためになる?」という会話が、部内の会話でも本当によく出てきます。手前味噌ですが、真摯にクライアントやユーザーのニーズに向き合えている組織だと感じてます。がむしゃらさについては立ち上げて3年という事業フェーズだからこそという部分も正直まだありますが、隣にいるメンバーも頑張っているから相互作用でそうなっているというのも大きいと思います。

また、メンバーのがんばりにより組織が安定してきました。だからこそ、発想が内向きになっていないか?は常に意識しないといけません。コロナ期に事業立ち上げを経験し、社会ニーズが変われば、事業はすぐにつぶれてしまうことは身に染みて痛感しています。常に慢心せず、クライアントとユーザーに真摯に向き合う組織であり続けるために、変化は必要だと思っています。

小規模な組織なので、スピーディにPDCAを回すためには、その道の経験者に頼るのがもっとも効率的だと考えています。そのため現組織にないノウハウやリソースは、積極的に外部のリソースを活用するようにしています。その結果、現在の組織は正社員・アルバイト・業務委託の割合が3分の1ずつで分布しています。子育て世帯向けのサービスなので、ママさんのアルバイトが多いのですが、当事者ならではの視点に加えてビジネスマンとしての経験値も豊富なので、ご活躍いただいております。

一緒に働くメンバーの存在が、私を事業部長に成長させてくれた。

前職では子育てと仕事を両立させるなかで、どこか娘に対する罪悪感を感じている自分がいました。働く母の背中を子供に見せたいという気持ちはあったので仕事を辞めるという選択肢はなかったのですが、せめて「自分の仕事が子供たちの未来ためになっているんだ」と、娘に胸を張れる仕事がいいなと思い、千に入社しました。入社時から5年経った今も、この気持ちはぶれていません。
どうしても娘に我慢をしてもらう場面もありますが、胸を張れる仕事はできていると感じています。

社内においては、事業責任者を任せていただくようになり、仕事のやりがいがまたひとつ増えたように思います。部長に着任したばかりの頃は、私なんかが部長でいんだろうか、とメンバーに対してどこか引け目を感じている自分がいました。
ですが今は、いざという時に矢面に立つのが責任者である自分の役割なんだと認識し、引け目はなくなりました。もちろんまだまだな部分が多いので、メンバーには頼りっぱなりではありますが・・・

このように思うようになったのは、日々一緒に頑張っているメンバーたちが、全力を出し切っているのをそばで見ていますし、培ってきた信頼関係があるからです。だからこそ、私が直接かかわった事案であろうがなかろうが、ソリューション事業部では自分がすべて意思決定したこと。任命責任も含め、自分の責任です。何かあったら自分が責任をとるから、顧客のためにやれる限りを自由にやってほしい、と心から思っています。

メンバーにはどんどん任せていきたい。
見たことのない景色を、自分の目で見てほしい。

私自身、千で事業責任者を任せてもらっているのは、運よくいただけた機会だと思っています。自分の実力や経験値以上のことを任せてもらい、きっと上司のみなさまは不安に思う場面も多々あったかと思うのですが(笑)、それでも任せてくださり、事業責任者をしたことで見えた景色があります。

自分も千に貴重な機会をもらったからこそ、メンバーにもそんな景色を見てほしいなと思います。成功も失敗もしながら自分なりの経験をしていくことで自信もつくし、自分なりの甘え方もわかる。メンバーにも、そんな経験を積ませてあげられるようになりたいなと思っています。