【イベントレポート】千株式会社、顧客理解を深める勉強会を開催!
~当社の実例と専門家の講演を交えて、顧客を深く理解するための学びの場~
写真と食の力で子どもの幸せを創ることを目指す総合保育テックサービス「はいチーズ!」を提供する千株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長 千葉伸明、以下 当社)は、顧客理解を深めることを目的とした勉強会を2024年12月13日(金)に開催しました。本勉強会では、株式会社スマートバンクのUXリサーチャー 瀧本はろか氏と株式会社はてなの米山弘恭氏を講師としてお招きし、最新のUXリサーチの知見や実践的な手法を学び今後の業務に活かす具体的なヒントを得ることができました。この記事では当日の様子とともに、勉強会を通じて得られた学びや成果をレポートします。
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顧客理解勉強会開催の背景
当社は、全国の保育園・幼稚園・学校などの教育機関、そこで働く保育者や教員の方々、そして子どもを預ける保護者の皆さまを主な顧客としています。総合保育テックサービス「はいチーズ!」を通じて日々の業務負担の軽減やコミュニケーションの向上をサポートし、子どもたちの成長を支える環境作りを行っています。顧客である保育者や教員、保護者の方一人一人の課題やニーズに向き合い、それを超える価値を届けることが私たちの使命です。
当社が提供する「はいチーズ!」は、全国の保育園・幼稚園・学校、そして保護者の皆さまに利用されています。しかしその幅広い利用者層ゆえに、顧客一人一人と直接対話する機会が限られていることが課題です。また、地域や施設によって利用者の背景やニーズが異なるため、特定の意見だけに基づいたサービスでは、全ての顧客に満足いただける価値を提供することが難しいと感じています。
当社が考える顧客理解とは
こうした課題を解決するためには、表面的なデータに頼るだけでなく顧客の行動や感情、そして置かれた環境を深く理解することが不可欠です。より多くの利用者に寄り添い、実際のニーズや課題を把握することで、全国どこでも価値を感じていただけるサービスになります。顧客理解を深める取り組みは、当社がよりよい教育現場の支援を実現するために欠かせないものだと考えています。
そこで今回、外部講師を招き、社内向けの「顧客理解(UXリサーチ)」勉強会を開催しました。この勉強会では、顧客の潜在的なニーズや課題を深掘りし、より良いサービスを提供するための具体的な手法を学びました。この取り組みを通じ、社員一人一人が顧客に対する理解を深め、当社サービスの価値をさらに高めることを目指しました。
講演&交流会の開催概要
開催日時:2024年12月13日(金)17:00~20:00
開催場所:ハイブリッド開催
対象者:当社社員
当日のタイムテーブル
顧客理解(UXリサーチ)事例の紹介(社員による失敗談発表)
社員発表① テーマ: UXリサーチ しくじり先生(T.T.)
社員発表② テーマ:初めてひとりでインタビュー設計してみた!お話(H.S.)
社員発表③ テーマ:インタビューの内容をどう分析しどう伝えていくか(G.B.)
講演
講演① 米山 弘恭様 テーマ:toittaを活用したKA法の実践
講演② 瀧本 はろか様 テーマ:ユーザー視点を意思決定につなげるヒント
顧客理解(UXリサーチ)事例の紹介(社員による失敗談発表)
①社員発表 テーマ: UXリサーチ しくじり先生 発表者:プロダクトデザイナー(T.T.)
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普段は、ICTシステムをはじめとした幼保施設の先生向けサービスのリサーチ・デザインに携わっています。その中でユーザー理解の重要性を痛感し、UXリサーチの必要性を認識しました。発表では、「そもそもUXリサーチとは」「UXリサーチでの失敗経験」「失敗から得た学び」をテーマに、リサーチ知識ゼロから取り組んだ中で経験した5つの失敗を紹介。具体例を交え、得た教訓や改善策、今後の実践への活かし方について発表しました。
②社員発表 テーマ: 初めてひとりでインタビュー設計してみた!お話 発表者:プロダクトマネージャー(H.S.)
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インタビュー概要やリサーチ全体の流れ、質問設計について発表しました。仮説に基づく質問設計やChatGPTを活用した壁打ちによりスムーズかつ的確なヒアリングができた一方で、質問が多すぎて重要な回答を深掘りできなかったことや、インタビューは最低2名体制で行うこと、今後は質問の優先順位と役割分担を工夫する必要性を共有しました。
③社員発表 テーマ:インタビューの内容をどう分析しどう伝えていくか 発表者:プロダクトマネージャー(G.B.)
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インタビュー内容を分析する際に、ユーザーセグメントを正確に区別せずにまとめてしまった失敗や価値観マップとフローチャートが渾然一体となってしまった失敗について紹介しました。また分析して終わりではなく、その内容をチーム全員で把握し業務に活かしていく重要性について発表しました。加えて分析は重要なプロセスだが丁寧に分析すると時間がかかるため、そこをどう効率化していくかについても触れました。
講演①「toittaを活用したKA法の実践」講演者:米山弘恭氏
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「KA法の実例と効用+toittaの介在価値」および「toitta流KA法の手順と要点」について講演いただきました。KA法は、顧客インタビューから表面的な意見だけでなく、深層心理や本質的なニーズを引き出す手法です。その価値を効果的に活用するツールとして紹介されたのがtoitta(トイッタ)です。toittaは、通常数日かかる発話分析を1日で完了させ、自動分析により顧客の心の声に深く向き合えるソリューションです。業務効率化だけでなく、KA法を強力に支援し、顧客の本質的なニーズを見極める力を提供します。顧客に寄り添ったサービスづくりにtoittaの活用が非常に有用であると感じました。(toittaについて: ja.toitta.com)
講演②「ユーザー視点を意思決定につなげるヒント」、講演者:瀧本はろか氏 講演
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ユーザー理解の第一歩は、ユーザーと事業を「よく見る」ことで、チームと協力してユーザーのニーズや課題、事業の方向性を把握し、事業推進にリサーチを活用します。得られた洞察を基に改善点を見つけ、チーム全体で共有して前進させることが重要です。リサーチは手段であり、意思決定から逆算して適切なアプローチを検討することが求められます。情報共有を心がけ、一緒にリサーチを進める重要性について講演いただきました。
社員が当日発表した詳細の内容については、千のプロダクトブログに掲載予定です。
参加した社員からのコメント
「今後のプロダクト開発における優先度や方針の判断基準として活用できそう」「UXリサーチだけでなく、営業活動でも潜在的な課題や要求を聞き出すインタビューの仕方が非常に重要だと感じた」といった声が寄せられ、当日は実践的な学びの多い場となりました。また、得られた知見を基に、自社サービスの改善や顧客の課題解決にどのように取り組むかという議論も行われ、社員のモチベーション向上にもつながりました。さらに「次回以降も学びの場を継続したい」という声が多く、実務に役立つ勉強会へのニーズの高さがうかがえました。
登壇者情報
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瀧本 はろか・株式会社スマートバンク UXリサーチ部 部⻑ UXリサーチャー
校正‧校閲担当者を経て、ベンチャー企業で新規事業の立ち上げやインタビューの企画執筆を経験。その経験からUXリサーチャーに転身、人材会社の新規事業のリサーチやリサーチ組織立ち上げ、リサーチャー育成に携わる。2022年4月、株式会社スマートバンクに1人目のUXリサーチャーとして入社。N1インタビューの文化を受け継ぎ、年間100件を超えるインタビューを担当。メンバー全員が「Think N1」を身近に感じられるような働きや経営‧事業に伴走するリサーチを推進。
米山 弘恭・株式会社はてな プロデューサー (事業責任者/PdM)
デジタル広告代理店に新卒入社後、ECサイト運営、運用型広告商品の営業、自社アドネットワークの開発ディレクションなどに従事したのち2017年より現職。現職の(株)はてなでは広告営業・事業開発・データ分析などの業務に従事したのち、プロダクトマネージャーに転身。現在は自社サービスであるはてなブックマークと、新規事業toittaの事業責任者とプロダクトマネジメントを担当。「はいチーズ!」では、子どもたちの笑顔や成長の瞬間を写真を通じて記録し、家族がその大切な思い出をいつでも振り返られるようサポートしていきます。写真を通じて「思い出を残す」ことの価値を伝え、自ら家族の歴史を大切に刻んでいけるきっかけを提供します。子どもたちとその家族が思い出を共有し、絆を深められる社会の実現に貢献したいと考えています。
≪はいチーズ!とは≫
「はいチーズ!(https://sencorp.co.jp/service)」は『こどもにピース』をモットーに、保育園・幼稚園など子どもを預かる施設や保護者とともに子どもの幸せを育むことを目指す、総合保育テックサービスです。運動会や発表会など季節行事の写真撮影から販売、問い合わせ対応まで、トータルでサポートする写真に特化したインターネット写真販売「はいチーズ!フォト」をはじめ、保育ICT「はいチーズ!システム」、アルバム制作「はいチーズ!アルバム」、動画撮影「はいチーズ!ムービー」で子どもの記憶や記録を残し、給食・食育サービス「はいチーズ!ベジ」では子どもの健やかな成長を支援します。未来ある子どもたちの人生がより豊かで幸せに溢れたものになるように、心と身体の両面へアプローチするサービスを提供しています。
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≪千株式会社とは≫
幼稚園・保育園向け写真販売システムや、ICTによる園業務負担軽減を実現した業務支援システムを提供するSaaS型総合保育テックサービス「はいチーズ!」を展開しています。
≪千株式会社 会社概要≫
代表取締役社長:千葉伸明
本社 :東京都千代田区紀尾井町1番3号
東京ガーデンテラス紀尾井町 紀尾井タワー14F
設立 :2004年10月
HP :https://sencorp.co.jp
はいチーズ!は、千株式会社の登録商標です。